- Q, インフルエンザと歯周病は関係ありますか?2020.03.16
Q,インフルエンザと歯周病は関係ありますか?
インフルエンザはいったん流行すると急速に感染が広がることから、インフルエンザ感染者は、例年推定1000万人といわれています。 感染しない、感染させない、一人ひとりがしっかりインフルエンザ対策をすることが大切です。
歯周病菌はインフルエンザウイルスを粘膜に侵入しやすくする酵素(プロテアーゼやノイラミニダーゼ)を出します。また、歯周病菌由来の酵素は抗ウイルス薬で抑制できないため、口腔内を不潔にしておくとインフルエンザ感染を助長します。 特に免疫力の弱い高齢者は、インフルエンザが重症化する可能性があります。
歯みがきや口腔ケアをおろそかにしていると、むし歯や歯周病の原因となる菌が増殖してプラーク(歯垢)となることはよく知られています。 このプラークには、気管支炎や肺炎などの発症や重症化にかかわる肺炎球菌やインフルエンザ菌のほか、重篤な感染症の原因となる黄色ブドウ球菌、緑膿菌、セラチア菌などの細菌も含まれているとみられます。
実際、歯科衛生士による口腔ケアを受けた人のインフルエンザの発症率が、本人や介護者だけから口腔ケアを受けた人の10分の1になったとの報告があります。
日ごろから適切な歯みがきや口腔ケアに努めていると、インフルエンザの発症率を10分の1に減らすことができる可能性が示された意義はとても大きいといえるでしょう。
インフルエンザ予防には、もちろんインフルエンザワクチンの接種、手洗い、うがいが大切ですが、適切な歯みがきや口腔ケアが意外なほど役立つことを知っておいていただきたいと思います。
ご自宅のみの口腔ケアには限界がありますので歯医者での専門的なクリーニングをされてない方はぜひこの機会に一度口腔ケアを検討してみてください。
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